小瀧なつき
「好きな食べ物は?」お肉、ラーメン、カレー、いやお米だ。では、どれが体に悪いのでしょうか?という質問ではございません。今回はちょっとトリッキーです。さて、その好きなカレーはどんな味のカレーですか?これが本当の問題です。
この問題の真意を探っていきましょう。
今回紹介するのは、おおよそ3万人の日本全国の男女(40-59歳)を10年間追跡調査し、判明した食事の嗜好と肥満のリスクとの相関性について調べたものです。
問題は食べ物の種類ではなく、その仕上がりの味と濃さでした。
「こってりした」味付けが好きな人は、好きでない人に比べて肥満になるリスクが男性は1.45倍、女性では1.28倍高いことがわかりました。「コク」「リッチ」「大人な味」とは世がオブラートに包んだ「こってり」味の言い換えというトリックにもうお気づきですね。
調べでは「こってり」味について
男性では好きな人が約25%。普通50%、嫌い20%。
女性は約20%。普通50%、嫌い20%でした。
普通と答えた人も本当は隠れこってり好きかも。つまるところ、おおよそ7割の人が「こってり」が嫌いではないのです。
また甘い味にも注意が必要です。中高年女性で甘い味が好きな人はそうでない人に比べて肥満になるリスクが1.22倍高いこともわかりました。
濃厚な味のする食事の多くは油や調味料がたくさん使われていたり、使う食材数も多く、食材自体も脂質やプリン体を多く含んでいます。
「こってり」を選ぶと必然的に高塩分、高脂質、高糖質な食物を摂取してしまうのですね。
カレー好きでもいいです。でも、
欧風フォンドボー・カレーやバターチキンカレーとチーズナンではなく、スパイス多めのサラサラスープカレーとお米をチョイスしましょう。
そば屋なら
みそ煮込みうどんはアウトです。せいろにわさび。板わさやだし巻き玉子と粋に決めましょう。
パリの巨匠のスイーツはとっておきに取っておいて。日々はカカオ高めの板チョコでパリッと。
すぐマヨネーズをつけてしまう方、ご飯のお供が手放さない方、食材のそのままも美味うチャンスと捉えましょう。
身体に効く食品はすぐ取り入れやすいですが、子供の頃から長年培われてきた味の好みを変えるのはそう簡単ではありませんよね。
でも、部屋のサイズにあった寸法のタンスしか入らないように、カラダに収まりきらない程の「こってり」濃度x重さの食べものを押し込もうとしたら、今より大きなカラダに引っ越さなくてはならなくなりますよ。太ります!
多少の物足りなさはダシを多めに使って味の奥行きを楽しみましょう。「こってり」を今すぐ断捨離して、身もココロもサッパリいたしましょう。
Comments