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絶え間ない睡眠 。

小瀧なつき


ニッポン人の眠りが危ない。日本では4人に1人が睡眠になんらかのトラブルを抱えており、これはもう国民病と言ってもいいでしょう。起きていない時間、眠る時間があったら仕事。などと睡眠をおろそかにしていると、とんでもない悪夢が待っているかもしれませんよ。



今回紹介するのは、18万人以上の平均48歳の男性を5年間観察し、睡眠とパーキンソン病との相関性について研究したものです。

パーキンソン病とは、カラダが思うように動かなかったり、こわばりが出てしまう、脳に障害が出る病気です。加齢と共に増加し、60歳以上の場合は、若い時に比べて10倍増の100人に1人がかかるとされています。この病気と深く関わっているのが2つの睡眠障害でした。


1つ目は「睡眠時無呼吸症」です。睡眠時無呼吸症がある男性は、そうでない人に比べて1.2倍パーキンソン病の罹患リスクが高いことがわかりました。


「スコッ。シーン。プハー。」イビキをしてから、全く呼吸をしなくなる。10秒以上、時間を空けてやっと呼吸。これを1晩に30回も繰り返すのが「睡眠時無呼吸症(SAS)」です。

太りぎみの中年男性に多いこの症状。ご主人、大丈夫ですか?

睡眠中に呼吸停止が何度も繰り返されると体内、そして脳の酸素が不足してしまいます。パーキンソン病は脳の神経細胞の減少に伴って、動作を司るためのドーパミンが少なくなる病気です。酸素のうすい元気のない脳内ではドーパミンも作れません。


2つ目は「慢性的な不眠」です。3ヶ月以上慢性的に不眠の人は、不眠のない人に比べて1.4倍パーキンソン病のリスクが高いこともわかりました。


睡眠に問題があっても、他の病気のように具体的な症状を感じることが難しいかもしれません。しかし、いつも疲れている。日中も眠気がある。イライラする。実際眠れていない。無呼吸睡眠。

これはカラダからのSOSです。風邪をひいたらお医者さんに行きますよね。同じです。

「睡眠外来」を設けている病院も多いので一度足を運んで不眠や睡眠時無呼吸症への対処や治療のアドバイスを受けに行ってはいかがでしょう。



絶え間ないサービスの象徴、コンビニも24時間営業をやめ始めた。ここらで、いかに動くかではなく、いかに休むかについて目を向けてみようではありませんか。質のいい明日の自分を作るのは、今日の安眠。ぐっすり眠って、いい夢見ましょう。


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