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甘くないぜ、大人のプリン体

小瀧なつき


以前ご紹介した尿酸値と痛風について。

痛風とは血液中の尿酸が蓄積され、その排泄がうまくできずに結晶となって関節に激しい痛みを引き起こす病気です。

この尿酸値を上げるのが最近よく耳にするプリン体です。


果てさてプリン体とはどんな成分なのでしょう。



「プリン体カット」、「プリン体ゼロ」と悪者扱いですが、プリン体自体は大事な成分。

体内にもともとある成分で筋肉を動かすための伝達に必要な大事な物質です。

1日に500mg体内造られますが、造られる量を超えて食べ物から摂取してしまうと、プリン体は尿酸に分解した後も排出できずに蓄積して尿酸値を上げてしまうと言う仕組みです。要はプリン体の収支バランスを合わせることが大事。


1日のプリン体の量は400mg以下に抑えましょう。


プリン体の多い食品の例(100g中200mg以上のプリン体含有)

・レバー、白子、アンコウ肝、ウニ、イワシ、カツオ、干物、干し椎茸

・ビール缶1本18mg(黒ビールの3倍、ウィスキーの30-70倍、ワインの2-10倍)

・紹興酒 7.7-11.6mg/100ml


少ない食品の例

・白米、乳製品、野菜、海藻、芋類、大豆食品(枝豆、豆腐etc.)


プリン体はDNAを形作る材料になる成分であることから、動物性の食品、又その細胞数の多いもの、水分の少ないもの。


「うまみ成分」の多いものに豊富に含まれます。つまり密度の濃いものです。


さて、ここでちょっしたクイズ。

プリン体が多いのはどっちでしょう?


・同じ魚の刺身と干物

・白米と玄米

・からすみとイクラ

・しらす丼と親子丼


……正解はギュッと濃縮、詰まっている

干物、玄米、からすみ、しらす丼です。



困ったものですね。大人の舌が喜ぶ贅沢なものには「うまみ」がたっぷり。


うまみ、世界はそれを「美味しい」と呼ぶのです。フレンチのシェフだってダシを崇め、現地の調理学校では必修科目になっているとか。しかしうまみは食べたとしても、とって食われてしまうなかれ。何事もバランスが大事、プリン体の体内の収支を合わせて大人なプリンの味を楽しみましょう。  


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