top of page
検索

「もしも自分の家族だったらどうするのか?」


「もしも自分の家族だったらどうするのか?」

診察の際にはいつも念頭に置いています。

当院では形成外科、皮膚科の保険診療に加え、美容医療だけでなく予防医療にも力を注いでおります。診療に際し、患者様が何に悩んでおられるのか、どんなことに困っていらっしゃるのか、カウンセリングをじっくりと行うようにしています。特に、初診時には少なくとも30分はお話ししますね。時には1時間くらいになることもあります。それだけ時間をかけても、繊細なご相談内容を抱える患者さんの場合、本音が最初から掴めない場合もございますが、数回診療を重ねる内に、悩みの原因となるコアの部分が明らかとなり、計画的な治療が進められるようになります。中には、診察室や処置室でつい涙を流す方もおいでになられます。この場所が、弱音を吐いたり愚痴を言ったり、、、数少ない心許せる場所になっているとしたら幸いです。治療による患者さんの心身の変化は表情や言葉にも現れますが、何よりもデータの変化で把握できます。想定外の反応としては、プレ更年期でかねがね女性ホルモンの値が低く、ホルモン補充療法をしていらした方が、ある時突然高値を示すようになり、ご本人にお知らせしたところ、なんと!有名な男性アスリートを応援する内に恋してしまった!ことが原因だったと聞いて、私がびっくりしてしまったこともございましたっけ。

このように、既存の形成外科治療に加えて、更年期障害やニキビ治療などに対してもホルモン補充療法も組みこむなど、多角的に診察する術は持っていると思います。それらを統合することで、予防医療やエイジングケアまで手がけています。

そんな中、

最近はじめた検査に、グリーンコードという遺伝子検査があります。この検査は日本人の遺伝子解析統計に基づいて、遺伝子についての論文を片っ端から読み漁り、東大名誉教授や東京医科歯科大学の先生たちまでが無償でバックアップを行いNPO法人によって提供されているという、大変ユニークなサービスなんですよ。

私も研究会に参加したことがあるのですが、なかなか面白い人たちの集まりです。データを丁寧に整理して、遺伝的なリスクをなるべく正確に計算できるように工夫を重ねているようでした。このような面倒臭いことをなぜ無給で実施しているのか、熱血オタク集団といっても良いと思います。

ヒトは予防のための行動はしない、というのが医学100年の課題らしいです。確かに、予防医療を行なっている身としてはよく理解できます。確かにこのNPO法人の方々が言うように、相手の身になって本音で、そう、家族を相手にするように予防についてのお話をしないと、なかなか聞いてもらえないですね。親身になっていると、家族でもないのに、その方のご家族がどんな病気になったことがあるか、検査を受けた方の背景を想像することができるのです。

家族のように親身になって地域の予防医療を守る、そういう役割を担っていきたいです。

今後、高齢者が増えていく中、体調不良を起こす方も多くなると思いますが、そんな方ばかり増えると、日本の国自体が弱ってくると思います。「年齢のせいだから」「更年期だから」と諦めるのではなく、そうした不調はナチュラルな方法でいくらでも改善できるのです。ご自身の健康を大切にして、ポジティブに人生を楽しめる方法、健康維持のために知っておくと良い情報、知らないと損をしてしまう知識やノウハウはいくらでもあります。そういった情報を多くの人に発信して、またその方が別の方に発信するというように、有益な情報の輪を広げていきたいですね。そして多くの方に、ニコニコしながら活動的に暮らしていただきたいと願っています。

bottom of page