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(連載8/8)がん予防の将来の青写真のひとつを挙げるのならば、、、。

武藤倫弘


がん予防の将来の青写真のひとつを挙げるのならば、、、。



これまでのコラムで、攻めのがん予防を実装化するためには全国民で議論を進め、新たな社会システムをつくっていく必要があることを述べてきました。しかし、がんの予防は医療従事者のみで対応できる簡単な問題ではなく、様々なステークホルダーが集まり、これまでの方法もこれからの方法も併せて検討し、総力戦で対応しなければならない重要な事案だと思われます。この様な短いコラムの連載では、「全くがん予防が実装された社会というもののイメージがわかない」という人も多いことでしょう。そこであえて、批判を恐れずに私がいま描いている将来の姿を一つ挙げてみます:


 『<がん予防>は先制医療の有力な一つの手段として市民に身近な「かかりつけ医」によって指導・実施される。その予防処置記録はマイナンバー制度等を通じて記録・活用されているため、がん予防処置を行っていたのに不幸にもがんに罹患してしまった場合でも、なんらかの補助制度を活用できる。補助制度を活用しつつ、高額な医療で有っても担当する高次医療病院で十分な治療を行う。市民と医師、さらにがん予防エキスパート(がん予防の専門家)がアプリやIoTインフラを活用しつつ連携することで、市民はがんへの罹患リスクに怯えること無く、そして医療費を抑えながらも貧富の差がない十分な治療を受けることができる社会に生きている。。。。』


 このコラムをきっかけに、がん予防制度(社会システム)を気にかけて頂けるようになり、「元気に長生きできる、安心・安全な未来へ 」繋がる社会をみんなで共創していければと考えています。(注:エッセイは筆者の個人的考えを述べたものであり、所属組織の正式な見解ではないことを申し添えておきます。)


国立がん研究センター 社会と健康研究センター 予防研究部 室長


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