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病は、見つかる前に見つけに行こう

小瀧なつき


最近検診にはいつ行きましたか?一年間の成績表を貰うようで、気が重い。病院への足が遠のいていませんか?検診で発見できることが多いこと、発見しましょう。



今回紹介するのは、12万3600人を14年間にわたり観察し、胃がんとその発生要因について調べた研究です。



胃がんと大きく関係する原因は、ヘリコバクターピロリ=ピロリ菌です。ヘリコプターのように、胃の出口付近を旋回している細菌で、この菌を持っている日本人は結構多いのです。

ピロリ菌に感染している人は、感染していない人に比べて胃がんにかかるリスクが、5.1倍も高いことが分かりました。

ピロリ菌が分泌するCagAというタンパク質も胃の中にあると判明した場合は。そのリスクは10倍以上に上がります。


ピロリ菌は水を介して感染します。親から子へ経口感染、また衛生環境の良くない戦時戦後の時代の水道から感染などが言われています。従って、ピロリ菌の感染率は出生年代によって異なります。

現在、50歳以上は80%

20-30歳代は20%

現在産まれた小児5%以下


ピロリ菌の有無と胃の粘膜の萎縮の度合い(血清ペプシノゲン濃度)をセットで調べられる検査もあるので、面倒やコストを考えると両方を合わせた検査を受けてはいかがでしょう。



そして、唯一助かるところは、薬の服用治療で治せるところです。検査も治療も面倒でもガンが防げる機会が5倍高い、と考えたらこれは儲けもん。ぜひ進んでお医者さんに行きましょう。


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