グリーンコード

2020年3月22日

酸いも甘いも黙って膵臓

小瀧なつき

さて膵臓。場所と働きはなんだったでしょう。
 
理科室の薄気味悪い人体模型で内臓を覚えたのはいつの事だったでしょう。
 
膵臓は胃の後ろにひっそりと存在する「沈黙の臓器」の1つです。

胃を抜けて十二指腸に送られた食べ物の糖分を分解する消化酵素を黙って淡々と分泌、己の仕事を果たしています。消化における2大スターは胃と腸。スターに消化酵素をタイミングよく渡す、マネージャー的存在の臓器と言えるでしょう。

月偏だらけのこれら臓器。元々は肉体の意味から来ており、カラダに欠かせない臓器な訳です。

我慢強い膵臓が沈黙を破った時、それはすでに相当なダメージを受けている証拠です。

手遅れになる前に今からリスクマネジメントしませんか。

今回ご紹介する研究は2011年末にアメリカで行われた1067人を対象に膵がん罹患リスクと摂取した食べ物の種類との相関性を調べたものです。

消化に関わる膵臓だけに摂る食べ物が重要ということは一目瞭然です。以下の食べ物を多く食べた人はあまり食べなかった人に比べ膵がんの罹患リスクが約半分に下がっていました。

・果物全般はリスクが43%減少します。

果物(柑橘類、メロン、ベリー類)30%

他の果物49%

オレンジジュース47%

・野菜全般はリスクが44%減少します。

濃い緑野菜(ほうれん草、ブロッコリー)57%

濃い黄色野菜(かぼちゃ、人参など)42%

トマト43%

・不溶性食物繊維は(インゲン、ごぼう、小麦ふすま)リスクが52%減少します。

・水溶性食物繊維は(海藻、大豆、りんご、キャベツ)リスクが42%減少します。

・全粒粉はリスクが30%減少します。

反対にうすい色をしているジャガイモ、穀物全般などはリスクが上げてしまいました。

色の濃いも食べ物が膵臓に効くみたいですね。

確かにこれらの食材に共通するのがビタミンC、B、ミネラルや食物繊維が多く抗酸化、いわゆるサビない、ガンに負けないカラダのための栄養の色素がつまっていること。色は目で楽しむだけでなく、お腹でも楽しもう。

赤、黄、緑、時に黒のヒーローたちが悪玉から膵臓を救ってくれるはず。